進化停止のパラドックス

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複雑化にしても、変異と自然選択にしても、常に進化してゆく筈の生物が何故、種として長期間安定してしまうのかは、 「進化停止のパラドックス」と呼べるでしょう。

恐竜も哺乳類も、化石は完成した状態で記録に現れ、長い間変化せず、やがて姿を消します。
連続的変化ではないのです。 二つの種の間の進化途中の生物はほとんど発見されていません。

翅が進化の途中でまだ飛べないトンボなど、想像すら出来ていない! 陸上からまた海へと戻ったクジラでは、ほぼ完全な四肢を持つダラニステスと、イルカのような流線型のガヴィオシータスまでの「中間型」4種は、全て同じ時代に生存していました。

以前こちらで述べたように、 中間の首の長さのキリンや首長龍も容易には見つからないです。
恐竜たちは1億年もの間、ほとんど変化しませんでした。



以前の項目で、恐竜はなぜ月ロケットを作らなかったのか、時間は十分あったのに、という疑問を呈しました。 それは、恐竜たちはそれぞれの「起こりやすさの谷」に落ち込んで安定してしまったからとも考えられます。 そのころ虐げられていた(?)哺乳類たちは、生存をかけて進化を続けていたのかも。

しかし、圧倒的な恐竜の勢力下では哺乳類は繁栄に至りませんでした。 それには何等かの理由で恐竜が絶滅するのを待たねばならなかった。その中で「人間」の落ち込んだ谷は、非常に深く、極端な進化を可能にしたのでしょう。

隕石の衝突による大量絶滅のあと、また振り出しにもどって進歩を始めた生物群には、恐竜を生む適応地形は存在せず、 一番深い谷に落ち着いたのが人間だった、という見方もあります。
これは、「適応地形をその都度決めているルールとは何か」という別の問題を生じますけど。

知的生命体の出現には、このような「都合のいい大量絶滅」が不可欠だが、それは非常に珍しい現象なのだ、ということをフェルミのパラドックスの解とする見方もあります。

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